駐日代表部開設50年を迎えて

まず最初に、令和6年能登半島地震で被災された皆さまに心よりお見舞い申し上げ、またこの甚大な災害により大切なご家族・ご友人を亡くされた方々に謹んでお悔やみを申し上げます。欧州連合(EU)は日本と共にあり、いつでも支援を提供する用意があります。

今年は、私たち駐日EU代表部にとって特別な年です。前身の駐日欧州共同体( EC )委員会代表部が 1974 年に東京に開設されてから今年で50年を迎えます。この間、世界、欧州、そしてEUと日本の関係は劇的な変化を遂げてきました。

1974年は第1次石油危機が終息した年であり、その激動の数ヵ月を経た世界の政治・経済のムードは、新たな協調的国際関係の構築に向けた取り組みに勢いを与えました。当時、日本と主に西ヨーロッパ諸国との間では、政治・経済分野における対話と協力がさまざまな協議を通じて緊密に進められていましたが、貿易不均衡への懸念がしばしば影を落としていました。実際、それが東京に代表部を設立した背景の一つでもありました。

それでは、2019年2月に発効した画期的な日・EU経済連携協定(EPA)が今年5周年を迎えるという事実に、先人たちはどれほど目を見張ることでしょうか。同協定は、現在も市場規模においてEUが締結した最大の貿易協定であり、日・EU戦略的パートナーシップ協定(SPA)と共に、基本的価値を共有し志を同じくするパートナーとしての二者間の緊密な協力関係を象徴しています。そして、自由で開かれたルールに基づく国際秩序が多方面で挑戦を受けている現在、それはますます不可欠で貴重なものとなっています。

2024年は、世界の成人人口の半数が選挙権を行使できる、世界的な「選挙イヤー」として広く知られています。欧州も例外ではなく、6月6日から9日に行われる欧州議会選挙では、EUの将来の方向性を決めるため、EU市民は一票を投じます。5年ごとに行われるこの選挙は、複数の国にまたがる世界で唯一の選挙です。健全で活力ある民主主義はEUの中核的価値であり、各加盟国だけでなくEU諸機関も、全ての欧州市民のために自由で公正な選挙を確保することに尽力しています。

このように、今年は悲しい出来事で始まってしまいましたが、私以下、駐日EU代表部職員一同は、日本や国民の皆さまと深く関わり、そして欧州と日本の絆をさらに深めることに引き続き全力を尽くします。