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英国との合意も弾みに、ポストコロナ社会へ踏み出す新年

冒頭、冬号のメッセージが遅れたことをお詫びいたします。しかし、待っていただいたおかげで、欧州委員会と英国の交渉団がEU脱退後のEU・英国関係に関する取り決めに合意したという、クリスマスにふさわしい、大変良いニュースをお知らせできることとなりました。

英国脱退後のEUの制度的変更

2020年1月31日に英国が脱退し、EUは創設以来、加盟国離脱という初めての経験をすることとなった。同国の脱退により、何がどのように変わったのか。2020年12月31日までとされる移行期間中の措置を含め、EUの制度的な変更を中心に解説する。

英国、EUから脱退

英国がEUからの離脱を表明し、EU条約第50条(脱退条項)を発動させてから2年10カ月。たび重なる脱退期限の延期と脱退協定の合意・批准までの紆余曲折を経て、2020年1月31日深夜にいよいよ同協定が発効する。

英国の「合意なき離脱」へのEUの対応は?

10月31日の英国のEU脱退期限が迫る中、脱退協定は未だ英国議会に批准されていない。脱退協定はなぜ必要なのか、また依然として可能性が残る「合意なき離脱」に対しEUはどのような準備をしているのか、などを解説する。

将来のEU・英国関係の枠組みに関する指針を採択

本年3月23日、英国を除くEU27加盟国の首脳が欧州理事会を開催し、英国がEUを脱退した後の「EU・英国関係の枠組み」に関する交渉指針を採択。また、移行期間の取り決めを含む脱退協定についても、進展があったことを確認した。これらは、市民や企業にとっても将来を見通せるという点で、重要なステップとなった。

第二段階へと準備が整う、英国のEU脱退交渉

昨年12月に英国を除くEUは、同国脱退を巡る交渉の第一段階で「十分な進展があった」と結論付け、次段階へ進むための指針を採択。また本年1月末には、脱退に向けた「移行期間に関する交渉指令」を採択するなどの進展が見られた。これらの動きの中で、EU諸機関が進めてきたそれぞれの取り決めについて解説する。

英国EU脱退交渉の3つの優先課題 ~市民の権利、アイルランド/北アイルランド関係、未払い分担金清算~

英国のEU脱退に関わる条件や枠組みなどの交渉が始まって半年。本年12月8日には欧州委員会が、市民の権利、アイルランド・北アイルランドの対話、および分担金清算という3つの交渉優先分野を巡って十分な進展があったと結論付けるように、欧州理事会に対して勧告した。本稿では、これら3つの優先課題の背景について解説する。

欧州理事会、英国との脱退交渉指針を採択 -4月29日

2017年3月29日に英国が欧州理事会に対し、欧州連合(EU)と欧州原子力共同体から脱退する意志があると通告したことを受け、英国を除くEU首脳は4月29日に特別欧州理事会を開催し、英国との脱退交渉に関する指針を採択した。

英国の離脱通告で強まるEUの結束

3月末の数日は、欧州連合(EU)にとって慌しい日々となりました。ローマでは、27の加盟国の首脳がローマ条約調印60周年を記念して集まり、欧州統合プロジェクトが直面している新しい課題に対応するための「ローマ宣言」を採択しました。数日後、英国がEU離脱の意思を正式に表明しました。