2013.10.25

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食欲の秋から実りの秋へ

食欲の秋から実りの秋へ

日本人は秋という季節からいろいろなものを連想します。読書、文化、スポーツに最高の時節と称えられているのです。また「食欲の秋」ともいわれ、人々は豊富な旬の食材を楽しみます。

欧州連合(EU)も食欲の秋にふさわしいキャンペーンを企画しています。11月中旬のダチアン・チオロシュ欧州委員会農業担当委員の訪日に向け、現在代表部が準備を進めているのは、「Tastes of Europe(欧州の味覚)」と銘打ったキャンペーンです。これは、質の高い欧州産の食飲料品、中でも「原産地呼称保護(PDO)」、 「地理的表示保護(PGI)」、「伝統的特産品保証(TSG)」などEUの品質保証マークのある商品のプロモーションを目的としています。詳しくは本号の関連記事をお読みください。

EU農産品はその質の高さのみならず、EUが食品安全を最重要課題にしているため、高い信頼を勝ち得ています。EUは「農場から食卓まで」を旗印に、食品が生産から最終消費者に届くまでのプロセスで、管理と監視が効果的に行われる体制を構築してきました。品質に厳しいことで知られている日本の消費者にも、欧州がおいしくて極めて安全な食品の宝庫であると認識してもらえる絶好の機会になると、私は確信しています。

しかし、当代表部は、食欲の秋だけに力を傾注しているのではありません。ヘルマン・ヴァンロンプイ欧州理事会議長とジョゼ・マヌエル・バローゾ欧州委員会委員長が11月に東京で安倍晋三首相との日・EU首脳協議を持つことになっており、協議が実り多いものになるべく今その準備作業が大詰めを迎えているところです。10月末にはキャサリン・アシュトンEU外務・安全保障政策上級代表が首脳協議の土台づくりを行うため訪日します。来月号では読者の皆さまにその詳細をお伝えできるでしょう。

ハンス・ディートマール・シュヴァイスグート

Hans Dietmar SCHWEISGUT

駐日欧州連合大使

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