2012.1.30
OTHER
EU加盟国中25カ国が「安定、協調および統治に関する条約」(財政協約)に合意。同協約は財政規律の強化および自動制裁とより厳格な監視の導入を目指す。
関連情報
2012/01/30
欧州理事会
ブリュッセル
PRESSE
<日本語仮訳>
欧州の首脳たち(1)は特に「均衡予算ルール」の導入によってユーロ圏内において財政規律を高め、より自動的に発動できる制裁措置やより厳格な監視体制を目指すための新たな安定、協調および統治に関する条約について合意を得た。
この新しい「財政協約」条約によると、各加盟国の予算は毎年の政府の構造的財政赤字が名目国内総生産(GDP)比0.5%を超えない、もしくは均衡 状態か黒字になっている必要がある。この均衡予算ルールは1年以内に憲法もしくは同等レベルにおいて各国の国内法体系に組み込まれなければならない。この ルールから逸脱した場合、自動的な修正メカニズムが発動される。このメカニズムは、欧州委員会が提案する原則に基づき、各加盟国ごとに定められることとな る。
この均衡予算ルールが各国内法体系へ置き換えられたかについては欧州連合(EU)司法裁判所が検証することができる。その決定は拘束力を有し、罰則としてはGDPの最大0.1%の課徴金を欧州安定メカニズム(ESM)に支払うこととなる。
本日合意された条約はまた、ある加盟国を過剰赤字修正手続きの対象にするかの決定について逆特定多数決を当てはめることにより、ユーロ圏の財政ルールを強化する。逆特定多数決は制裁の発動についても用いられることとする。
新条約は加盟国の経済政策の協調・収れんおよびユーロ圏の統治に関する規定も設けている。特に、ユーロ圏の首脳会議は少なくとも年2回開催される。
本日合意された条約は国際条約として法的拘束力を有し、3月1日、2日に開催される欧州理事会の際に署名される。条約はユーロ圏の12加盟国以上の批准によって発効し、現在ユーロ圏の一員でないEU加盟国も締結することができる。
(1) 欧州理事会メンバーの非公式会合において
原文はこちらをご覧下さい(英語)。
http://www.consilium.europa.eu/uedocs/cms_data/docs/pressdata/en/ec/127631.pdf
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