2013.6.20

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まもなく迎える新ファミリー

まもなく迎える新ファミリー

6月は一年の中間点にあたりますが、日本と欧州連合(EU)の2013年前半における最大の出来事は、両者が政治的枠組み協定と自由貿易協定に向けた交渉を開始したことであるのは、多くの人が認めるところでしょう。

EUにとっては、本年後半も同じように躍動的なものになりそうです。それは、まず何よりも、7月1日にクロアチアが28番目の加盟国としてEUファミリーに加わるからです。旧ユーゴスラビア構成国がEUに加盟するのは、スロヴェニアに次いでクロアチアが2番目、西バルカン諸国としては初めてとなります。

この動きは、EUが金融危機の克服にまい進し、その共通通貨の骨組みの強じん化を一層前進させ、金融危機を克服しつつある最中に起きようとしています。EUはまた、成長と雇用の促進という重要な課題に対応するとともに、欧州統合プロジェクトへのEU市民の継続的支持を確保することを、最優先に据えて取り組もうとしています。

実際のところ、クロアチアの加盟は次の2つのことを証明するものにほかなりません。第1に、経済的に厳しい時局であっても、EUへの加盟は、EU域外諸国を強く引きつける要素であるということです。第2は、この2年間の難局にもかかわらず、EUはその公約、特にバルカン諸国に対する約束を堅持し、欧州大陸における平和と和解を育むために尽力していることです。この努力こそが昨年のノーベル平和賞をEUにもたらしたのです。

クロアチアが加わることで、EUの多様性はより一層豊かになるでしょう。日本の皆さまも、我々とともにクロアチアの加盟を温かく歓迎してくださることを、心から願っています。

ハンス・ディートマール・シュヴァイスグート

Hans Dietmar SCHWEISGUT
駐日欧州連合大使

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