2017.7.6

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経済連携協定で保護主義に対抗するEUと日本

経済連携協定で保護主義に対抗するEUと日本

欧州連合(EU)と日本は、二者間の自由貿易協定である「経済連携協定〈EPA〉」と、政治的な関係のみならずグローバルな協力と部門別の協力を包含する「戦略的パートナーシップ協定」の締結に向けた交渉を、4年間にわたって行ってきましたが、7月6日にブリュッセルで開催された日・EU首脳協議で、ついに政治レベルでの合意に達しました。こう皆さまにご報告できることは、私の大きな喜びであります。この協議に投入された時間とエネルギーを目の当たりにした私からも、2013年春の交渉開始以降、飽くなき作業を続け、今回の成果を実現した双方の全ての担当者に、賛辞を送りたいと思います。

このEPAが締結された暁には、EUがこれまでに調印した中で最大規模の二者間通商協定となります。またこの協定を通じて、日本とEUがグローバル化を恐れていないのだということ、双方が強く信奉している共通の価値の一つである自由貿易を守り抜く決意であるということを、世界中に発信することにもなるのです。これから解決すべき点がいくつかありますが、 最終合意が双方の市民と企業に便益をもたらすものになると、確信しています。

報道ではFTA(EPA)合意の発表に多くの関心が注がれておりますが、この日・EU首脳協議において、気候行動、テロ対策、朝鮮半島、東シナ海、南シナ海の現状など、幅広い議題についての協議も行われました。これは、両者間の戦略的連携の深さと広がりの証にほかなりません。

この明るいご報告を締めくくりに、読者の皆さまの楽しい夏休みを祈念したいと思います。このEU MAGも8月は休刊いたします。

ヴィオレル・イスティチョアイア=ブドゥラ
Viorel ISTICIOAIA-BUDURA
駐日欧州連合特命全権大使

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