2015.7.6
OTHER
2015年7月1日、ルクセンブルクが前任のラトビアから引き継ぎ、輪番制のEU理事会議長国に就いた。EUの原加盟国である同国にとって、2005年に継いで12回目の議長国である。ルクセンブルクは、2014年6月に欧州理事会(EU首脳会議)で合意された5つの戦略的課題(a strategic agenda for the EU)、同年11月に発足したジャン=クロード・ユンカー委員長率いる現欧州委員会が掲げる10の優先事項ならびにその作業計画、およびトリオ議長国(後述)のプログラムを基に、議長国として7つの優先課題ーー投資、雇用、移民・難民、デジタル単一市場、競争力、持続可能な成長、国際舞台でのEUの役割ーーを打ち出した。
7月3日にはルクセンブルクで欧州委員会委員と同国政府閣僚が会合を持ち、議長国の優先課題や現下の政治情勢などについて意見交換を行った。会合後の記者会見でグザビエ・ベッテル首相は、「ルクセンブルクはこれまで常に、他者どうしをつなぐ懸け橋を築いてきたが、今、またそれが重要となっている」と述べ、市民とEUの間、加盟国間、また異なる社会階層間の距離を近づけるよう取り組む決意を示した。
[トリオ議長国]イタリア(2014年後半の議長国)、ラトビア(2015年前半)、ルクセンブルクの3カ国は、リスボン条約(改正欧州連合条約)の定めに従い、トリオ議長国として18カ月間のプログラムに合意している。トリオ議長国の主目的には、経済・財政危機を克服し、経済成長を押し上げ、雇用創出能力を高め、デジタル化を最大限活用することなどが含まれる。
ルクセンブルク議長国のサイト(英語)
議長国については、EU MAG 2012年2月号(vol. 1)の「EU理事会、2012年上半期の議長国はデンマーク」記事中、「EU理事会議長国とは」をご参照ください。
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