2012.12.5
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いよいよ2012年も終わりに近づいています。当代表部にとって、忙しくもさまざまな成果を生むことのできた1年でした。本年来日した欧州委員会委員は、キャサリン・アシュトン欧州連合(EU)外務・安全保障上級代表兼欧州委員会副委員長と、オッリ・レーン経済通貨問題担当副委員長を含む8人です。こうした委員たちの管轄分野は多岐にわたり、来日中にはエネルギー、雇用、漁業、金融規則、開発、危機対応など、広範な問題が取り上げられました。中には2度来日した委員もおり、日本とEUが質的にも量的にも、極めて高度な対話を行った1年であったことを実感します。
本年は、ユーロ圏の動向と、債務危機を解決するためのEUの努力に、世界中が釘付けになった1年でもありました。包括的な施策を、EU首脳陣の合意のもとに提示できたことは大きな成果でした。そして今、危機を生んだ根本的問題を是正するためのより強じんな枠組みに向けた道筋ができ、市場とEU域外諸国の政策立案者の間に見られるムードが一変しました。
そして、2012年を締めくくる最大のイベントは、12月10日にオスロで開催されるノーベル賞受賞式であることは、言うまでもありません。10日は国際人権デーにあたりますが、本年7月にEU人権特別代表が任命されたことからも明らかなように、EUが人権の推進を外交政策の中核に据えていることをあらためて強く表明しなければなりません。
このように、本年は、EUにとって、また日・EU関係にとって、大変重要な1年でありました。来年に東京で日・EU首脳協議が行われ、政治的枠組み協定と自由貿易協定の締結に向けた交渉の正式な開始が合意されれば、日欧の連携が新たなレベルへ進むことになります。
そのような希望を抱きつつ、読者の皆さまが、良い年末年始の休暇を過ごされ、新しい年が実り多きものとなりますことをお祈り申し上げます。
ハンス・ディートマール・シュヴァイスグート
Hans Dietmar SCHWEISGUT
駐日欧州連合大使
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