2024.5.1
EU-JAPAN
現在の欧州連合(EU)が日本に在外公館を開設して今年で50周年。この節目に合わせ、上川陽子外務大臣と日本EU友好議員連盟の船田元会長にメッセージを寄せてもらった。
駐日欧州連合代表部が設立50周年を迎えたことに心からお祝い申し上げます。パケ大使を始め、日頃から日・EU関係の強化のため御尽力いただいている関係者の皆様に深い敬意を表します。
日本とEUは、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を維持・強化し、国際社会の共通の課題に共に取り組む戦略的パートナーです。2018年に署名された日EU経済連携協定(EPA)及び戦略的パートナーシップ協定(SPA)によって、日EU関係はより高い次元に引き上げられました。
その後も、2019年の「持続可能な連結性及び質の高いインフラに関する日EUパートナーシップ」、2021年の日EUグリーン・アライアンス、2022年の日EUデジタルパートナーシップの立ち上げにみられるように、日本とEUは、お互いの重要性を認識しつつ、協力関係を強化してまいりました。
国際社会が時代を画する変化に直面する中、価値と原則を共有する日本とEUの協力は一層重要となっています。安全保障分野における協力を新たな段階に引き上げるべく新たな戦略対話を立上げるとともに、日EU・EPAを基盤とした自由貿易の推進、デジタル、環境、気候変動等のグローバルな課題への対処、日EU間の人的交流や科学技術分野での連携等を通して、具体的な協力関係を深化させてまいります。さらに、日本は女性・平和・安全保障(WPS)を日本外交の主要なテーマとして重視しており、国内外における一層の浸透に向けてもEUと協力していきたいと考えます。
我が国は、戦略的パートナーであるEUと引き続き緊密に連携してまいります。
この度は駐日EU代表部の開設50周年を、心からお祝い申し上げます。現在のパケ大使をはじめ歴代の大使の皆様、そしてスタッフの皆様の長年にわたるご尽力のおかげで、日本とEUの絆はとても強くなって参りました。私も2年前から日EU議員連盟の会長を務めておりますが、EU代表部の皆様には様々なご指導・ご協力をいただいており、感謝申し上げます。
私がEUに関して興味を持ち始めたきっかけは、我が国の憲法調査会の会長を務められた元外務大臣の故中山太郎先生の言葉でした。「EUは各国の主権を一部委ねることによって超国家を作ろうという、壮大な実験を行おうとしている」というご趣旨でしたが、20年前の「実験」は今や「現実」になっていると申せましょう。
最近では英国の離脱というアクシデントもありましたが、多様性のある加盟27カ国をうまく束ね、適切なEU司令による共通利益の拡大に力を尽くしている姿は、世界から高く評価されております。その成功の秘訣はどこにあるのかということが、私の研究課題の大きな一つでもあります。
1951年のECSC設立条約を皮切りに、1993年のマーストリヒト条約、さらに度重なる条約締結によりEUは完成されました。それに伴い東京には1974年にEC委員会代表部が設置され、2009年にはEU代表部に衣替えされました。「民主主義」、「法の支配」、「人権」という共通の価値観を持ち、地球温暖化防止や科学技術の推進、安定した経済運営など、共通の課題を抱える日本とEUは、これからもあらゆる分野で協力をしていく真のパートナーとして、より強固な絆を築いていく必要があります。
駐日EU代表部の皆様の今後益々のご発展をお祈りしつつ、50周年のお祝いの言葉とさせていただきます。
※いずれも提供いただいた原文通り掲載しています。
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