In the spotlight 注目の話題

欧州文化首都2019 ~プロヴディフ(ブルガリア)とマテーラ(イタリア)~

一年を通して、欧州各都市の魅力を世界へアピールするEUの文化事業「欧州文化首都」。2019年は、ブルガリア第二の都市・プロヴディフとイタリアの古都・マテーラで開催される。長い豊かな歴史遺産を生かしつつ、国内外のアーティストやネットワークがつながって未来志向のメッセージを発信するイベントづくりが、両都市で開かれる欧州文化首都の特徴だ。日本人アーティストも参加し、EU・ジャパンフェストが支援するプログラムのほか、盛りだくさんのイベントが歓迎してくれる。

日本の水産加工品のおいしさを欧州全土に届けたい

アジの開き、子持ちシシャモ、サバのみそ漬け、ウナギのかば焼きなど、日本ならではの魚介類の加工品が、欧州の家庭でおいしく味わえる――。オランダで水産加工品会社「北海水産」を経営するマリナスさんは、26年前の創業以来、単一市場誕生やユーロ導入などを追い風に、これらの“本物の味”を欧州各地へ届けてきた。

熊本で日本刀の伝統技法を守り抜くスウェーデンの刀拵職人

日本古来の武器でありながら、その形の美しさで国内外のコレクターを魅了する日本刀。「拵(こしらえ)」とは、柄と鞘、鐔(つば)を総称した刀の外装のことで、漆や鮫皮などのさまざまな天然素材や高度な工芸技術を用いながら、機能性を極めるだけでなく、緻密な装飾が施される。中でも肥後拵は、江戸時代から続く日本刀の重要な伝統技法の一つ。この肥後拵に魅せられて刀拵職人となったスウェーデン出身の古賀さんは、2016年4月に起きた熊本地震の後も県内にとどまることを決意し、日本刀の技を守り続けている。

文学で旅するヨーロッパ ~「ヨーロッパ文芸フェスティバル2018」開催~

欧州発の豊かで上質な文学の魅力をより多くの日本の読者に知ってもらうために、2018年11月23日~25日の3日間にわたって、駐日EU代表部がEU加盟国大使館およびEUNIC Japan(在日EU文化機関)と共催した「第2回ヨーロッパ文芸フェスティバル2018」が、都内数カ所で開かれた。好評を博した昨年に引き続き、2度目の開催となる今回は、欧州の16カ国から16人の作家が参加。これは同時期に開かれた、文化庁および一般社団法人リットストック主催による「国際文芸フェスティバルTOKYO」と連携したイベントでもあり、欧州各国を代表する作家と彼らの優れた文学作品を、日本の人々へ紹介するための絶好の機会となった。

おもてなしの心を体現するオーストリア人タクシードライバー

昨今の訪日外国人旅行者の増加と需要増の対策として採用された外国出身のタクシードライバーが、日本の道路で活躍している。オーストリア出身のルガー・ヴォルフガングさんもその一人。研修生も含めて現在12カ国・28人の外国人ドライバーが在籍する会社に勤め、日々新しいお客様との出会いを楽しんでいる。

ドイツで秋田犬を愛し育てるブリーダー

「忠犬ハチ公」をモデルにした映画が米国でリメイクされて大ヒットしたり、平昌冬季オリンピックのフィギュアスケート女子シングルで金メダルを獲得したロシアのアリーナ・ザギトワ選手へ贈られたりするなど、世界中で愛される秋田犬。今欧州でも人気上昇中の秋田犬をこよなく慈しみ育てている3人のドッグブリーダー(血統などを考慮しながら犬の繁殖や育成を行う専門家)に、ドイツでの活動の様子を聞いた。

欧州文化首都2018 ~レーワルデンとヴァレッタ~

毎年違った都市で通年繰り広げられるEUの「欧州文化首都」プロジェクト。今年はレーワルデン(オランダ)とヴァレッタ(マルタ)が独自のアプローチで豊かな文化を発信。日本人アーティストたちが関わる作品や公演もあり、見どころが満載だ。現地から届いたEU MAG読者へのメッセージもお届けする。

神道のこころを欧州に響かせたい、オランダ人宮司の願い

古来、七五三や地鎮祭などの行事を通して、多くの日本人が神道と身近に接してきた。オランダのアムステルダムにある「山蔭神道日蘭親善斎宮」で、こうした儀式をつかさどり、神道のこころを伝えているポール・ド・レオ宮司。彼がどのように神道と出会い、なぜ欧州で宮司を務めているのかを聞いた。

母国でこだわりの納豆を広めるフランス人

近年の健康ブームで、健康食品やダイエット食品として欧州に広まっている納豆。フランス南部のドラギニャンで、本場日本の味を超えるほどおいしいと評判の納豆を作っているローラン・ヴィラットさんに、人気の秘訣やフランスならではの食べ方を聞いた。

EU域外での初勤務に意欲を燃やす新任通商部長

駐日EU代表部で貿易や商業関係を巡るあらゆる分野で日本との窓口となり、進行中のEPA交渉を支援する通商部。その重要な業務を束ねる新部長に、本年9月、マリュット・ハンノネン氏が着任した。欧州委員会で長らく通商政策に携わったハンノネン氏に、部長としての抱負や赴任生活への期待を聞いた。

市民に開かれた学びの場「欧州歴史館」が開館

欧州議会が、2017年5月6日に開館した「欧州歴史館」。欧州市民が共有した歴史という壮大なテーマを実感しながら、幅広い層の人々が欧州の歴史について深く学べる場となっている。欧州内外から集められた貴重な収蔵品をはじめ、迫力満点の巨大な映像展示が見所だ。

日本伝統建築の美と技を欧州の地に伝えたい

和風のインテリアなどが欧州でも広まりを見せる中、ベルギー人のマチュー・ペーテルスさんは、若き宮大工として日本古来の伝統建築を追求している。今年、ドイツの奥深い森で本格的な禅堂を建造するために、棟梁として音頭を取ったばかりだ。欧州で日本の建築を手掛けることの意義を語ってもらった。