2014.11.20

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着任にあたり――経験を生かし多くの成果を

着任にあたり――経験を生かし多くの成果を

欧州連合(EU)の戦略的パートナーの一つである日本にて、EU大使として勤務する機会を得ましたことは、私にとりまして名誉であり、喜びでもあります。日本とEUは、民主主義、オープンな市場、人権尊重、法の支配などの価値を共有しています。日本は、アジアにおいても、世界全体においても、EUの外交政策戦略にとり重要な存在であります。

私は、EU首脳陣の交替と時を同じくして、駐日EU大使に就任することになりました。本号で特集している通り、11月1日に、ジャン=クロード・ユンカー委員長率いる新欧州委員会が発足するとともに、フェデリカ・モゲリーニ氏が新たな外務・安全保障上級代表に就任しました。

また、私の着任は、日・EU関係が新たな時代を迎えようとしている時とも重なりました。戦略的パートナーシップ協定(SPA)と野心的かつ包括的な自由貿易協定(FTA)という2つの協定を妥結するために、双方の取り組みが進んでいるからです。実際、私は、最新のFTA交渉会合が終了した直後、そして次回の東京でのSPA交渉会合の直前に、日本に降り立ちました。

着任前は、ブリュッセルにおいて、EU対外行動庁のアジア・太平洋本部長を務めており、この地域の力強さと、欧州とアジアの関係強化が双方にもたらし得る可能性を目の当たりにしてきました。これは、先月イタリアのミラノで開催された第10回欧州・アジア会合(ASEM)においても、強調されました。この経験を土台にして、大使としての任務を果たして行きたいと考えています。

1990年代半ばに、東京のルーマニア大使館で公使参事官を務めた経験、またアジア・太平洋本部長として、何度も日本を訪問した経験を通して、私は日本という国と、その文化および人々に対して、敬意と強い親近感を抱くようになりました。今後のEU大使としての日々は、公私ともに、実り多いものになると確信しています。

ヴィオレル・イスティチョアイア=ブドゥラ
Viorel ISTICIOAIA-BUDURA

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