2012.5.21

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低炭素社会への移行を目指す欧州連合

低炭素社会への移行を目指す欧州連合

欧州連合(EU)は気候変動対策を推進し、エネルギー安全保障の増強を目指す世界的な潮流の先頭に立っていると自負しています。その好例がエネルギー効率の向上や再生可能エネルギー源の促進を通じて、低炭素社会への移行を目指すEUの新エネルギー政策です。

クリーンエネルギーの需要が高まる中、現在欧州でも積極的に探査を進めているエネルギー源は海洋です。欧州は日本と同じく広大な海水域に近く、27のEU加盟国で海に面していない国は5カ国にすぎません。欧州委員会は何年も前から海洋エネルギーの研究開発を支援しています。

海洋関連技術の中には開発が始まったばかりのものもありますが、文化的にも生活様式においても海と関わりの深い日本にとっては、再生可能エネルギーの利用促進の観点からも、大いに探求しがいのある分野に違いありません。

今月号は、この話題に関する記事のほか、欧州にある原子炉の安全を確保するためにEUが何をしているかについて最新情報を提供しています。2011年3月の福島第一原発事故以降、欧州において特に強い関心が寄せられている問題です。

5月と6月はEU代表部が多忙を極める時期です。日・EUフレンドシップ・ウィークのもとで開催される行事の大半がこの時期に集中するからです。日欧間の草の根交流を促進するために、さまざまな催しが企画されています。中でも大成功を収めている毎年恒例の行事が「EUがあなたの学校にやってくる」と「EUフィルムデーズ」です。

今月号は、読者から問い合わせの多いもうひとつの宿題にも取り組みました。EUの「3人のPresident (プレジデント)」と呼ばれる、欧州議会の議長、欧州理事会の常任議長、欧州委員会の委員長がそれぞれ果たす役割について、わかりやすい説明を提供しています。ぜひご一読ください。

ハンス・ディートマール・シュヴァイスグート
Hans Dietmar SCHWEISGUT
駐日欧州連合大使

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