message 駐日EU大使から

政治・経済2つの重要な協定の年内合意を目指す

時の経つのは実に早いもので、日本と欧州連合(EU)の間の戦略的パートナーシップ協定(SPA)と経済連携協定(EPA)という2つの重要な二者間協定について、4年以上の交渉期間を経て7月に大枠合意に至ったと双方の首脳が発表した、この注目の2017年もあと残すところ2カ月を切りました。

経済連携協定で保護主義に対抗するEUと日本

欧州連合(EU)と日本は、二者間の自由貿易協定である「経済連携協定〈EPA〉」と、政治的な関係のみならずグローバルな協力と部門別の協力を包含する「戦略的パートナーシップ協定」の締結に向けた交渉を、4年間にわたって行ってきましたが、7月6日にブリュッセルで開催された日・EU首脳協議で、ついに政治レベルでの合意に達しました。こう皆さまにご報告できることは、私の大きな喜びであります。この協議に投入された時間とエネルギーを目の当たりにした私からも、2013年春の交渉開始以降、飽くなき作業を続け、今回の成果を実現した双方の全ての担当者に、賛辞を送りたいと思います。

G7の一員としてテロや保護主義と戦うEU

再び、読者の皆さまへの月次のごあいさつの冒頭に、お悔やみの言葉を述べなければならないことを、大変悲しく思います。今回は、5月22日に、マンチェスターで起きた恐ろしい事件の犠牲者に、哀悼の意を捧げます。特に、多くの若者が犠牲になったことに、胸が張り裂けそうな思いです。

「還暦」を迎えたEUの新しいスタート

欧州連合(EU)にとって5月は特別な月です。1950年の5月9日に、フランスの外務大臣、ロベール・シューマンによって、何十年も戦争を繰り返してきた国々どうしで石炭と鉄鋼を共同で管理する仕組みが提案された、そのことを祝う月だからです。

英国の離脱通告で強まるEUの結束

3月末の数日は、欧州連合(EU)にとって慌しい日々となりました。ローマでは、27の加盟国の首脳がローマ条約調印60周年を記念して集まり、欧州統合プロジェクトが直面している新しい課題に対応するための「ローマ宣言」を採択しました。数日後、英国がEU離脱の意思を正式に表明しました。

歴史的節目と進歩の出発点である3月

日本の多くの方々にとって、3月は会計年度や学校年度の終わりを意味する年度末、すなわち「締めくくり」の月です。

変化する国際社会の中で立役者であり続けるEU

新年となり、今日の世界が直面する政治的、経済的、社会的課題に対し、これまでとは異なる新しい見方、認識、考え方を持つ新顔が国際舞台に登場しました。こうした考えや行動は、アイデンティティーや自由、価値について世界中の大勢の人の間で議論を巻き起こしています。

本年2つの節目を迎えるEU

2016年が多事な一年だっただけに、新年を迎えることをいつもより嬉しく感じている人も、少なくないのではないでしょうか。確かに、今はまさに変化の時であり、それは世界のあちこちで起きています。

EUの対外行動において文化が果たす役割

欧州連合(EU)といえば、気候変動への対応から、人道・開発援助の提供、世界各地で発生している紛争や対立の平和的解決の仲介まで、政策ずくめのように見えるかもしれません。

国際的な課題に対し、EUの価値を示す意義

今月が欧州連合(EU)にとって非常に重要かつ象徴的な出来事で始まったことを大変うれしく思います。すなわち、EUが気候変動に関するパリ協定を批准するための政治的プロセスが完了したのです。この決定が国連事務総長に寄託されたその時点でEUの批准が有効になり、これによってその30日後にパリ協定が発効することになったのです。

気分一新で内外の課題に向き合う時

夏休みが終わり、気分も新たに仕事に戻る時期となりました。われわれ欧州連合(EU)は、日本が議長国を務めるG7の関係閣僚会合のうち、これから開催される保健大臣会合および交通大臣会合の成功のために力を注いでいきます。また、当代表部では7月の参議院選挙と8月の内閣改造を受け、国会および内閣の方々と緊密な関係を築くべく積極的に取り組んでいきます。