2019年12月1日、EU史上初の女性委員長となるウルズラ・フォン・デア・ライエン氏率いる新欧州委員会が誕生した。2024年10月31日までの約5年間、EU運営の重責を担うフォン・デア・ライエン委員会の編成とともに、同委員会が掲げる6つの政策課題、そして委員長の出身国ドイツ以外の加盟各国から選ばれた新欧州委員26人の顔ぶれを紹介する。
新欧州委員会発足までの経緯
2019年は、5月に行われた欧州議会選挙を皮切りに、欧州連合(EU)の主要機関の首脳陣が入れ替わる年であった。うち、EUの行政執行機関である欧州委員会については、12月1日、ウルズラ・フォン・デア・ライエン新委員長と26人から成る新体制が発足。今後5年にわたり、EU法に基づき、EUを運営していく。
同委員会が発足するまでの経緯は、下の表のとおり。
5月23日~26日 |
欧州議会選挙 |
EU全加盟国で開催(英国を含む) |
6月30日~7月2日 |
特別欧州理事会 |
次期委員長候補としてフォン・デア・ライエン氏を欧州議会に推挙することを決定 |
7月16日 |
第2回欧州議会本会議 |
フォン・デア・ライエン氏が過半数を獲得して議会承認を受け(賛成383票)、新委員長として正式に選出 |
9月10日 |
EU理事会 |
次期委員の候補者リストを次期委員長と合意の上で採択。同案を欧州議会に提出 |
11月27日 |
欧州議会 |
委員候補者3人を差し替えた修正案を承認(賛成461票、反対157票、棄権89票) |
11月28日 |
欧州理事会 |
新欧州委員会を任命 |
12月1日 |
欧州委員会 |
新欧州委員会が発足 |
第2回欧州議会で正式に新委員長として選出されたフォン・デア・ライエン氏(2019年7月16日、ストラスブール)
© European Union, 2019 / Source: EC – Audiovisual Service / Photographer: Etienne Ansotte
ジェンダー平等と豊かな政治的経験を反映した新体制
新欧州委員会の大きな特徴は、フォン・デア・ライエン氏自身がEU史上初めての女性の委員長であるばかりでなく、女性の数が歴代欧州委員会の中で最多となったことだ。総勢27人のうち、委員長を含めて女性が12人、男性が15人(前期のユンカー委員会では女性の数は28人中9人)であり、副委員長では女性が3人、男性が5人となっている。
年齢層については、50歳以下が6人、51歳~60歳が10人、61歳~70代が10人となっており、最年少委員は29歳のヴィルギニユス・シンケヴィチュウス氏(リトアニア、環境・海洋担当)、最年長は72歳のジョセップ・ボレル・フォンテジェス氏(スペイン、EU外務・安全保障政策上級代表兼副委員長)である。また新欧州委員には、すでに出身国で主導的役割を担ってきた経歴を持つ人物が多く、18人が大臣、2人が首相、1人が副首相を経験している。さらに9人が欧州議会議員として、8人が欧州委員会委員として過去にも選任された経験を持っている。
フォン・デア・ライエン委員長は、この新メンバーの布陣について「バランスの取れた、敏捷に行動できる現代的な委員会でありたい」とし、「持続可能な政策にコミットし、地政学的な課題に取り組む委員会となるだろう。EUは多国間主義の擁護者であり、一国では不可能なことを共に成し遂げることで、より強力になることができると知っている」と、国際社会におけるEUの立場を明らかにした。
新委員会では最年長となるボレル上級代表兼副委員長(左)とフォン・デア・ライエン委員長(2019年9月30日、ブリュッセル)
© European Union, 2019/Source: EC – Audiovisual Service/Photographer: Etienne Ansotte
フォン・デア・ライエン委員会が掲げる6つの優先課題
新欧州委員会は、フォン・デア・ライエン委員長が7月に発表した「政治的ガイドライン」で提示した課題と野心を踏まえて取り組みを行っていくが、その中心となるのは、社会と生活を変容させている気候と技術、そして人口構成の変化への対応である。EUが、地球環境の保全と新しいデジタル時代への移行にあたって世界の先頭に立つために、人々を結び付け、欧州独自の社会市場経済を今日の新たな野心に適合するように高めていく。
8人の副委員長が、次の6つの優先課題を担当する。そのうち3人の執行副委員長(Executive Vice President)は、委員長の掲げた3つの核心的課題に対してそれぞれ責任を負うと同時に、欧州委員としての任務もこなすという、2つの役割(dual function)を果たす。その他の委員は、関連する総局・部局の補佐を受けながら、特定の政策分野や業務を担う。
2019年~2024年の欧州委員会の6つの優先課題
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欧州グリーンディール
A European Green Deal
欧州は、温室効果ガス排出が実質ゼロとなる世界初の「気候中立な大陸」を目指す。気候変動対策の進行に伴い、炭素集約的な活動に依存した地域を支援する「公正な移行」を果たす。また「持続可能な欧州に向けた投資計画」を立て、2030年までに温室効果ガスを55%減少させる野心的な目標達成に尽力する。 |
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人々のための経済
An economy that works for people
社会的公正と経済的繁栄、そしてジェンダー間・世代間・地域間格差のない平等な欧州を実現する。「資本市場同盟」を完成して中小企業戦略を推進し、経済通貨同盟(EMU)をさらに深化させる。「欧州社会権の柱」を実施する行動計画を提案する。 |
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デジタル時代にふさわしい欧州
A Europe fit for the digital age
ブロックチェーン、量子計算、アルゴリズムなどの新たなデジタルテクノロジーの標準規格を、国際基準となるように定義する。次世代移動通信(5G)ネットワークの共同規格を開発し、人工知能(AI)の人的・倫理的な影響に対する共通の取り組みを進め、市民がデジタル時代に適応した教育を受け、スキルを身に付けられる機会を提供する。 |
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欧州的生き方を推進する
Promoting our European way of life
法の支配を堅持し、市民の生活とその価値を保護する。移民・難民問題や庇護に関する新たな協定を提案、対外国境を強化し、犯罪やテロと戦い、域内の治安向上のために連携する。 |
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国際社会でより強い欧州となる
A stronger Europe in the world
責任ある世界的リーダーとしてのEUの独特の役割を強化する。法を基礎とした国際秩序を支持・改定し、自由で開かれた公正な貿易を推進し、近隣諸国やパートナー諸国・地域と協働する。安全保障については、平和および開発と相互依存しているため、統合的・包括的に取り組む。 |
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欧州の民主主義をさらに推進する
A new push for European democracy
欧州の民主主義を促進・保護・強化する。2020年から2年間かけて「欧州の将来に関する会議」を開き、市民の声を聞く。欧州議会と欧州委員会の間の連携を強化する。2024年の次回の欧州議会選挙までに、より透明性と民主的正統性のある新選挙ルールが導入されるよう取り組む。民主主義を守るため、ディスインフォメーションやヘイトスピーチなどに対する共通基準を策定する。 |
なお「欧州グリーンディール」については、EU MAG 2020年1・2月号「政策解説」で詳細に解説している。
フォン・デア・ライエン欧州委員会の委員一覧(出身国、担当職務、補佐する主な総局・部局および略歴)
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ウルズラ・フォン・デア・ライエン(ドイツ):委員長
Ursula VON DER LEYEN
事務総局、法務局、コミュニケーション総局(報道官室を含む)
1958年10月8日、ベルギー・ブリュッセル生まれ。1990年ドイツのキリスト教民主同盟(CDU)入党。2003~05年ニーダーザクセン州で社会・女性・家族・健康相を務めた後、2005~09年同国の家族・高齢者・婦人・青少年相、2009~13年労働・社会相、2013~19年国防相を歴任。 |
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フランス・ティーマーマンス(オランダ):再任
Frans TIMMERMANS
欧州グリーンディール (オランダ総選挙に立候補するため、2023年8月22日に辞任)
気候行動総局
1961年5月6日、オランダ・マーストリヒト生まれ。1997年オランダ外務省入省。1998~2007年オランダ議会議員(労働党)。2007~10年同国の欧州問題担当相、2012~14年外相を歴任。2014~19年欧州委員会第一副委員長を務め、より良い規制・機関間関係・法の支配・基本権憲章を担当。 |
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マルグレーテ・ヴェスタエアー(デンマーク):再任 執行副委員長
Margrethe VESTAGER
デジタル時代にふさわしい欧州
事務総局、競争総局
1968年4月13日、デンマーク・グロストラップ生まれ。2000~01年デンマーク教育相、2011~14年経済・内務相を務める一方、2001~14年同国議会議員、うち2007年から社会自由党党首、2011~14年欧州議会議員も兼ねる。2014~19年欧州委員会競争政策担当委員。 |
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ヴァルディス・ドムブロフスキス(ラトビア):再任 執行副委員長
Valdis DOMBROVSKIS
人々のための経済 および通商担当
通商総局
1971年8月5日、ラトビア・リーガ生まれ。2002~04年ラトビア財務相、2004~09年欧州議会議員、2009~14年首相。2014~19年欧州委員会副委員長としてユーロ・社会的対話を担当、2016年以降は金融安定・金融サービス・資本市場同盟も担当。現欧州委員会では金融安定・金融サービス・資本市場同盟担当から2020年10月より通商担当に変更。 |
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ジョセップ・ボレル(スペイン):副委員長兼EU外務・安全保障政策上級代表
Josep BORRELL
国際社会でより強い欧州となる
事務総局、欧州対外行動庁(EEAS)、外交政策手段局
1947年4月24日、スペインのラ・ポブラ・デ・セグール生まれ。1986~2003年スペイン議会議員。2004~09年欧州議会議員(うち2004~07年は議長)。2010~12年欧州大学院(イタリア・フィレンツェ)学長、2013~16年マドリード・コンプルテンセ大学でジャン・モネ・チェア(EU研究を専門とする教授)。2018~19年スペイン外相。 |
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マレシュ・シェフチョビチ(スロヴァキア):再任 副委員長
Maroš ŠEFČOVIČ
機関間関係・フォーサイト(予測)
共同研究センター(JRC)
1966年7月24日、チェコスロヴァキア(現スロヴァキア)・ブラティスラヴァ生まれ。2004~09年スロヴァキアのEU常駐代表部代表。2009年欧州委員会委員となり、2010年まで教育・訓練・文化・青少年担当、2010~14年副委員長として機関間関係・総務担当。2014~19年副委員長に再任され、エネルギー同盟担当。 |
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ヴェラ・ヨウロヴァ(チェコ):再任 副委員長
Věra JOUROVÁ
価値・透明性
事務総局
1964年8月18日、チェコスロヴァキア(現チェコ)・トシェビーチ生まれ。2003~06年チェコ地域開発副大臣。2006~11年西バルカン地域でEU加盟に関するコンサルタント活動。2014年地域開発相を務めた後、2014~19年欧州委員会法務・消費者・男女平等担当委員。 |
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ドゥブラヴカ・シュイツァ(クロアチア):副委員長
Dubravka ŠUICA
民主主義・人口動向
事務総局、コミュニケーション総局
1957年5月20日、クロアチア・ドゥブロヴニク生まれ。2000年まで教職に就き、2000~11年クロアチア議会議員、この間2001~09年にドゥブロヴニク市長も務める。2012~16年クロアチア民主同盟副代表、2013~19年欧州議会議員、欧州人民党(EPP)のクロアチア代表団団長。 |
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マルガリティス・スキナス(ギリシャ):副委員長
Margaritis SCHINAS
欧州的生き方を推進する
事務総局
1962年7月28日、ギリシャ・テサロニキ生まれ。欧州委員会の副委員長や委員長の官房勤務の後、2007~09年欧州議会議員。以降、欧州委員会のコミュニケーション総局、欧州政策アドバイザー室、経済・金融総局などで活動の後、2014~19年首席報道官、2015年よりコミュニケーション総局副総局長。 |
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ヨハンネス・ハーン(オーストリア):再任 委員
Johannes HAHN
予算・総務
予算総局、人的資源・保安総局、インフォマティクス総局、翻訳総局、通訳総局、出版局、欧州不正対策局
1957年12月2日、オーストリア・ウィーン生まれ。1997~2003年ノヴォマティック社理事、後に最高経営責任者(CEO)。2007~10年オーストリア科学・研究相。2010年より欧州委員会委員。地域政策(~2014年)と欧州近隣政策・拡大交渉(2014~19年)を担当。 |
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イリアナ・イワノヴァ(ブルガリア):委員
Iliana IVANOVA
イノベーション・研究・文化・教育・青少年
研究・イノベーション総局、教育・青少年・スポーツ・文化総局、共同研究センター(JRC)
1975年生まれ。1999~2002年ブルガリア農業食品省で国際金融機関担当官、2007~09年ソフィア市議会議員を務めた後、2009~12年欧州議会議員。2013~23年欧州会計検査院(ECA)委員を経て、2023年9月マリヤ・ガブリエル前欧州委員の後任として就任。 |
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ニコラ・シュミット(ルクセンブルク):委員
Nicolas SCHMIT
雇用・社会権
雇用・社会問題・インクルージョン総局
1953年12月10日、ルクセンブルク・ディフェルダンジュ生まれ。1998~2004年ルクセンブルクのEU常駐代表部大使。2004~09年外務・移民副大臣、2009〜13年労働・雇用・移民相、2013~18年労働・雇用・社会連帯経済相を歴任。2019年欧州議会議員に選出。 |
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パオロ・ジェンティローニ(イタリア):委員
Paolo GENTILONI
経済
経済・金融総局、税制・関税同盟総局、欧州統計総局(ユーロスタット)
1954年11月22日、イタリア・ローマ生まれ。元ジャーナリスト。2002~07年イタリアのキリスト教左派政党「マルゲリータ」の報道官。2006~08年通信相、2014~16年外務・国際協力相、2016~18年首相を歴任。2019年同国民主党党首。 |
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ヤヌシュ・ヴォイチェホフスキ(ポーランド):委員
Janusz WOJCIECHOWSKI
農業
農業・農村開発総局
1954年12月6日、ポーランドのラバ・マゾビエツカ生まれ。1991~93年ポーランド高等法院判事、1993~95年下院議員、1995~2001年最高監査院長。2001~04年議会下院副議長。2004~16年欧州議会議員。2016年より欧州会計監査院委員。 |
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ティエリー・ブルトン(フランス):委員
Thierry BRETON
域内市場
通信ネットワーク・コンテンツ・技術総局、域内市場・産業・起業・中小企業総局、防衛産業・宇宙総局(新設)
1955年1月15日、フランス・パリ生まれ。1986~88年フランス教育相官房アドバイザー。トムソン・マルチメディアやフランス・テレコムなど数々の企業で最高経営責任者(CEO)や会長などを務めた後、2005~07年経済・財政・産業相。2007~08年米国ハーバード大学で教鞭を執り、2008~19年にアトス社CEO。 |
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エリサ・フェレイラ(ポルトガル):委員
Elisa FERREIRA
結束・改革
地域・都市政策総局、構造改革支援総局(新設)
1955年10月17日、ポルトガル・ポルト生まれ。1995~99年ポルトガル環境相、1999~2002年地方整備・地方発展計画相を務め、2002~04年同国議会議員。2004~16年欧州議会議員。2016年ポルトガル中央銀行理事となり、2017年より同副総裁。 |
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ステラ・キリアキデス(キプロス):委員
Stella KYRIAKIDES
保健・食品安全
保健・食品安全総局
1956年3月10日、キプロス・ニコシア生まれ。2006年よりキプロス議会議員。2012年より欧州評議会議員総会(PACE)キプロス代表団団長、うち2017~18年PACE議長、2019年PACEにおける欧州人民党の副議長を務める。2017~19年キプロスのがん戦略国家委員会委員長。 |
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ディディエ・レンデルス(ベルギー):委員
Didier REYNDERS
司法
司法・消費者総局、内部監査局
1958年8月6日、ベルギー・リエージュ生まれ。1992年よりベルギー議会議員。2004年以降、副首相を務めながら機構改革、国営宝くじ担当、財務、外務・欧州問題などの大臣職を歴任。2018年からは外務・欧州問題担当相に加え防衛相も兼務。 |
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ヘレナ・ダッリ(マルタ):委員
Helena DALLI
平等
平等対策室(新設)、司法・消費者総局と雇用・社会問題・インクルージョン総局の平等問題関連部局
1962年9月29日、マルタ生まれ。1996年よりマルタ議会議員。1996~98年首相府の女性の権利担当政務次官、1998~2013年影の内閣の行政・平等・公共放送・国家投資担当相。2013~17年社会対話・消費者問題・市民の自由相、2017~19年欧州問題・平等相。 |
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イルヴァ・ヨハンソン(スウェーデン):委員
Ylva JOHANSSON
内務
移住・内務総局
1964年2月13日、スウェーデン・フッディンゲ生まれ。教職を経て、1994~98年同国の学校相、その後複数の民間企業で顧問や取締役を務めた後、2004~06年保健・高齢者介護相、2006~14年スウェーデン議会議員。その後2014~19年雇用・統合相、雇用相を歴任。 |
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ヤネス・レナルチッチ(スロヴェニア):委員
Janez LENARČIČ
危機管理
欧州市民保護・人道援助行動総局(ECHO)
1967年11月6日、スロヴェニア・リュブリャナ生まれ。1992年に同国外務省入省後、外相顧問、首相外交顧問などを経て、2003~06年スロヴェニアの欧州安全協力保障機構(OSCE)常駐代表部大使、2006~08年欧州問題担当相、2008~14年OSCE民主的機関・人権局局長、2014~16年首相府欧州問題・外務担当相、2019年スロヴェニアのEU常駐代表部大使。 |
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アディナ・ヴァレアン(ルーマニア):委員
Adina VĂLEAN
運輸
モビリティ・運輸総局
1968年2月16日、ルーマニア・バイコイ生まれ。2004~07年ルーマニア議会代議員(下院)議員。2007年より欧州議会議員、うち2014~17年には副議長を務めたほか、2017~19年環境・公衆衛生・食料安全委員会委員長、2019年より産業・研究・エネルギー委員会委員長。 |
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オリヴェール・ヴァールヘイ(ハンガリー):委員
Olivér VÁRHELYI
近隣政策・拡大
欧州近隣政策・拡大交渉総局
1972年3月22日ハンガリー・セゲド生まれ。2003~06年ハンガリーのEU常駐代表部法務部長、2006~08年同国法務省EU法局局長、2008~11年欧州委員会域内市場・サービス総局で産業財産権担当課長、2011~15年ハンガリーEU常駐代表部副代表、2015年からは同大使。 |
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ユッタ・ウルピライネン(フィンランド):委員
Jutta URPILAINEN
国際パートナーシップ
国際パートナーシップ総局
1975年8月4日、フィンランド・ラプア生まれ。2003年よりフィンランド議会議員、2008~14年社会民主党党首。2011~14年財務相兼副首相、その間2013~14年世銀・IMF合同開発委員会委員、2013~14年フィンランド持続可能な開発国家委員会委員長などを歴任。2015~18年ユネスコの国内委員会委員長を務める一方、2017~19年フィンランド外相調停特別代表。 |
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カドリ・シムソン(エストニア):委員
Kadri SIMSON
エネルギー
エネルギー総局(ENER)
1977年1月22日、エストニア・タルトゥ生まれ。タリン市議会およびタリン市長の顧問を務めた後、2003~07年エストニア中央党幹事長。2007~16年エストニア議会議員、うち2009年からエストニア中央党議会内会派会長。2016~19年経済問題・インフラ相。2019年再び同国議会議員およびエストニア中央党議会内会派会長。 |
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ヴィルギニユス・シンケヴィチュウス(リトアニア):委員
Virginijus SINKEVIČIUS
環境・海洋・漁業
環境総局、海事・漁業総局
1990年11月4日、リトアニア・ヴィリニュス生まれ。2011~15年ニュースポータル「The Lithuanian Tribune」の編集者・記者を務めるかたわら、2013~14年欧州政策分析センター(ワシントン)のアナリストとして活動。2016年よりリトアニア議会議員、同時に同国の政党「農民・グリーン同盟」副議長。2016~17年議会経済委員会委員長を務め、2017~19年経済・イノベーション相。 |
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メイリード・マクギネス(アイルランド):委員
Mairead McGuinness
金融安定・金融サービス・資本市場同盟
金融安定・金融サービス・資本市場同盟総局
1959年6月13日生まれ。アイルランド出身。ユニバーシティ・カレッジ・ダブリンで農業経済学を専攻。ジャーナリストやブロードキャスター、コメンテーターなど務めた後、2004年に欧州議会議員に初当選。以後再選を重ね、2013年に議会内欧州人民党グループの副党首、2014年には議会副議長に選出(2017年より第一副議長)。2020年10月、欧州委員会委員に就任。 |
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フィル・ホーガン(アイルランド):再任 委員
Phil HOGAN―2020年8月26日辞任。 担当職務は暫定的にドムブロフスキス執行副委員長へ移管
通商
通商総局
1960年7月4日、アイルランド・キルケニー生まれ。1994~95年アイルランド財務省閣外相。1995~2011年統一アイルランド党の議会内グループ議長、全国選挙管理委員長などを務める。2011~14年環境・地域・地方自治相、2012~14年欧州人民党環境相会議議長。2014~19年欧州委員会農業・農村開発担当委員。2020年8月通商担当委員辞任。 |