日本の読者の皆さまは、欧州の夏の数カ月は、誰もが休暇に出かけるためとても静かだろうと思われるかもしれませんが、今年の欧州連合(EU)の夏のカレンダーは、空欄だらけとはほど遠い状況です。
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2019年6月28日、29日の両日、日本が初めて議長国を務めるG20サミットが大阪で開かれる。ルールに基づく国際秩序を支持し、多国間主義を重要視するEUは、G20の正式メンバーとして議論に積極的に関与していく。本稿では、EUとG20の関係をはじめ、議長国日本を支持するEUの立場や優先課題について概説する。
青々とした緑が初夏の訪れを告げる中、私からは、日・EU関係が政治の最高レベルで順調に推移していると確認されたこと、また今後数カ月の間に日本側と協働する上で新たな目的意識が生まれたことの双方について、ご報告申し上げたいと思います。