EU大使とウクライナ大使の共同記者ブリーフィング -4月1日

 

共同記者ブリーフィングに臨む、ハルチェンコ・ウクライナ大使(右)とシュヴァイスグートEU大使(2014年4月1日、駐日EU代表部)

駐日欧州連合(EU)大使と駐日ウクライナ大使は41日、EU・ウクライナ関係に関する共同記者ブリーフィングを行った。ウクライナの最新情勢を受けて駐日EU代表部で開かれた同ブリーフィングでは、冒頭ハンス・ディートマール・シュヴァイスグートEU大使が、ロシアによるクリミアの編入は非合法で、ウクライナの領土の一体性と主権は完全に守られるべきであるとした上で、地域の平和と安全に対して特別な責任を有すEUは、事態の平和的な解決を目指すと強調した。また、その目標に向け、EUはウクライナ政府・国民への援助、EU・ウクライナ連合協定(Association AgreementAA)の中の政治関連規定の調印(321日に実施)、およびAAに含まれる深遠かつ包括的な自由貿易圏(DCFTA)に関する規定の調印・施行を待たずして一方的にEUが行うウクライナからの輸入品に対する関税の撤廃・削減、を行うことを説明した。

続いてウクライナのイーホル・ハルチェンコ大使が、EUAAの政治的規定に調印したことにより、ウクライナ国内の課題に取り組む上で一層強固な体制が整ったと述べ、また同国の将来のビジョンがEUへの統合にあることがより明確になった、とも語った。さらにウクライナが進む道は(構造改革等で)厳しく痛みを伴うだろうが、政府は覚悟をもって最大限の努力を推し進めるとの決意を表するとともに、一国としては最大の支援を表明した日本を高く評価している、と日本政府に感謝の意を伝えた。

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