英国の国民投票結果と結束に向けた新たな決意

2016/07/05

この記事をプリントする

6月23日、英国は国民投票で欧州連合(EU)を離脱すると決めました。この結果を大変残念に思いますが、民主主義を礎にするEUとしては、英国民の多数が表明した意思を尊重します。

これは前例のない事態ですが、EU条約にはどのように対応すべきか、明確に示されています。次の段階としては、英国が離脱の意思を正式に表明し、その後2年間をかけて離脱に関する細かい取り決めを交渉します。両者が合意すれば、この交渉期間の延長は可能です。

英国が脱退するまで、EU法は引き続き、その権利と義務双方において、英国と同国内に適用されます。英国が離脱した後も、同国がEUの緊密なパートナーとなることを切に願っています。

これはEUの歴史において重大な局面ですが、6月29日に残り27加盟国の首脳によるブリュッセルでの会合でも、協議は真剣であると同時に冷静でした。ひとつ明確なことがあります。それは、新たな事態に直面しても、EUが欧州大陸にとって平和・繁栄・安全をもたらした歴史的偉業であり、我々が結束し、21世紀の課題に共に立ち向かい、各加盟国とその国民の利益となるような解決法を追求する決意である、ということです。この事態に起因するあらゆる困難に対し、力を合わせて対処する用意があります。

同時に、多くの欧州市民は、EUにもっと良い仕事をして欲しいと期待しています。それゆえ、EUの指導者たちは、この連合をさらに改革するために政治的熟考を始めることに合意しました。

EUは今も、これからも、強力な主体であり、世界中の友人にとって信頼できるパートナーであり続ける所存です。平和のための力となり、安全を提供し、国際協力および多国間主義の断固たる支持者であり続けます。5億人近い人口を有するEUは、我々の近隣地域のみならず、全世界において平和と安全に貢献する潜在能力は比類ないものであり続けます。

6月28日の欧州理事会で、フェデリカ・モゲリーニEU外務・安全保障政策上級代表は28加盟国の首脳にEUの新たなグローバル戦略を提示しました。同戦略は、EUの中核となる利益や世界と関与する際の信条を示し、EUが何を象徴し、世界において何を達成したいかを示しています。この戦略を公表したことから見ても、引き続き日本を含むパートナー全てと緊密に協力しながら、世界を舞台に活動するという我々の決意が伝わってくるのではないかと思います。

 

ヴィオレル・イスティチョアイア=ブドゥラ
Viorel ISTICIOAIA-BUDURA
駐日欧州連合特命全権大使

過去のMESSAGEを見る

2016/07/05

この記事をプリントする