EPA、SPAで日・EU関係飛躍の年に

2019年の年頭に際し、EU MAGの読者の皆さまには、本年も引き続き欧州および日本と欧州連合(EU)との関係にご関心を持ち続けていただきたくお願い申し上げます。

本年2月1日には、日・EU経済連携協定(EPA)が発効し、戦略的パートナーシップ協定(SPA)の暫定適用が始まります。 特にEPAは、世界貿易の約40%を占める約6億人の貿易圏を生み出すもので、EUがこれまで交渉してきた中で最大の貿易協定であります。

日本とEUの二者間関係を新たなレベルに導くこの2つの協定は、世界中からルールに基づいた多国間国際秩序を維持するための強力なリーダーシップが求められている時期に効力を持つことになります。私はこれらの協定がこの点について世界に強いメッセージを送ると信じています。

協定を交渉し、迅速な批准へと運ぶために休むことなく働いた全ての人の努力を称賛したいと思います。日本側、EU側の双方が見せた献身と決意は、私たちがいかに真剣に両協定を求めていたかを示しており、日・EU関係のさらなる発展に生かされていくでしょう。

同時に私は、日本と欧州双方の消費者や企業に、EPAとSPAについてできるだけ多くのことを知り、積極的に活用してもらいたいと心から願っています。政府関係者、外交官、政治家、議員たちがここまで導いてきましたが、これらの協定に魂を吹き込むには、より多くの人々の関心と努力が必要なのです。

来年の今ごろに、市民や企業がこれらの取り決めを通じてどのように利益を得たかについて、多くの興味深い話を聞きければ、と願っています。

パトリシア・フロア
駐日欧州連合特命全権大使

Patricia FLOR
Ambassador Extraordinary and Plenipotentiary of the European Union to Japan