Issues in brief 政策解説

大きな試練を乗り越えてきたユーロの20年

現在、EU28加盟国のうち19カ国、約3億4,000万人が使用し、世界第2位の流通量を誇る欧州単一通貨「ユーロ」。1999年1月1日に誕生し、当初11カ国で導入されたユーロの20年の軌跡について、エルカノ王立研究所(スペイン)シニアアナリストのミゲル・オテロ・イグレシアス氏が解説する。※本稿の内容は、筆者の見方・意見を反映したものであり、必ずしもEUや加盟国の見解を代表するものではありません。

市民の生活を変革するEUの新しい科学技術

最先端の科学技術研究に対して、積極的な支援を続けているEU。将来的にどの技術がどのように市民の生活を変え得るのか、考えられる負の影響はどのようなものか、また研究を進めるための適切な政策は何か――。これらの観点から、特定の技術に関して分析した報告書を随時発表しているのが、欧州議会にある科学技術選択評価委員会(STOA)だ。本稿では「電気自動車」「精密農業」「ゲノム編集」の3つの技術を例に、STOAによる分析を紹介する。

高校生がEUについて学ぶ出張授業「EUがあなたの学校にやってくる」

日本の若い世代にEUや欧州への理解を深めてもらう出張授業、「EUがあなたの学校にやってくる」。2018年11月15、16日の2日間で、駐日EU代表部と在日EU加盟国大使館から大使や外交官ら総勢50人が、全国23都道府県の62の高校(生徒数約2万4,500)を訪問した。本稿では一例として、國學院大學久我山中学高等学校(東京都)で行われた授業を紹介する。

域内外で進展するEUの移民・難民対策

欧州連合(EU)の対外国境管理と移民・難民問題は、ユンカー委員会が掲げた「10の優先課題」の一つ。特に2015年から2016年にかけて、欧州は戦後最大の難民危機に直面し、その規模と緊急性は従来の想定を大きく上回るものであり、EUは持続可能な解決を模索しながら、さまざまな措置を講じてきている。その中でも、5つの重要な最新の動きを紹介する。

グローバルに展開する日欧産業協力センターの役割

欧州連合(EU)と日本の間で行われる貿易と投資の不均衡を是正し、両者の経済関係をより緊密にしていくことを目指して設立された日欧産業協力センターは、2017年に30周年を迎えた。今や日・EUの枠組みにとどまらず、グローバルな視野に立って協力関係を展開する、幅広い当センターの役割を紹介する。本記事は、日本側・EU側を代表する2人の当センター事務局長による共同寄稿である。

EUの一般データ保護規則(GDPR)の運用開始

2018年5月25日、EUの一般データ保護規則(General Data Protection Regulation=GDPR)の運用が始まった。EU加盟国内の個人データを扱うEU域内外全ての企業などに適用されるGDPR。世界が注目する同規則について、その導入の背景や規則の要点、日本企業に及ぼす影響などについて概説する。なお、本稿は同規則への基本的理解の普及を目的としているため、実際面での正確な詳細情報は、文末のリンク先などEUの公式資料を参照されたい。

循環型経済に向けたEU初のプラスチック戦略

循環型経済への移行を進めるEU。その行政執行機関である欧州委員会は、2030年までにEU域内で使用される全てのプラスチック製の容器や包装材をリユースまたはリサイクル可能なものにし、使い捨てプラスチック製品を削減するなどの目標を盛り込んだ政策文書「プラスチック戦略」を採択した。

急激に変化しつつある世界に対応する「欧州社会権の柱」

EU市民が域内のどこにいても人間らしく生きる権利を守るための「欧州社会権の柱」が、昨年11月に採択された。「柱」が生まれる背景やその内容、またEUの社会政策を巡る半世紀の歴史を解説する。執筆は、田中俊郎慶應義塾大学名誉教授/ジャン・モネ・チェア・アド・ペルソナム。

欧州企業の日本進出を支援する「EU Green Gateway to Japan」

環境を重視した革新的な技術と実績を誇る欧州の先進的な中小企業が日本でビジネスチャンスを広げるために、EUが支援を行う「EU Green Gateway to Japan」プログラム。グリーンエネルギーや鉄道技術など、5つのセクターごとに、選りすぐりの企業からなる訪日団が続々とやってくる。

英国のEU脱退をめぐって交渉がスタート

昨年6月に英国で行われた国民投票により、英国のEU脱退が決定して1年余り。本年6月に脱退に関する交渉の第1回会合が開かれて以来、EUと英国の間で討議が進んでいる。本稿では、これまでの会談や交渉の過程を振り返る。

域内格差是正と成長のためのEU結束政策

各種プロジェクトへの投資を通じて、欧州連合(EU)域内の経済・社会・地域的格差の是正と総体的な成長を目指す結束政策。現行の予算枠組みでは、EU総予算の3分の1にあたる3,518億ユーロが充てられている。EU発展の中核ともいえる結束政策の仕組みと背景、今後を解説する。

気候変動への取り組みで一層の協調を確認

気候変動に関するハイレベル対話を実施している日本とEU。3月の会合に出席した欧州委員会気候行動総局のジェイク・ワークスマン主席アドバイザーに、昨年発効した地球温暖化対策の新たな枠組み「パリ協定」をめぐるEUの取り組みや日本への期待、両者の相互協力などについて寄稿してもらった。