Issues in brief 政策解説

消費税率の引き上げ ~VATを引き合いとした欧州の知見~

2019年10月1日から、日本の消費税は8%から10%となる。しかし、EU加盟国と比べると、新しい10%という税率はまだ著しく低いように見える。本稿では、日本の消費税引き上げに際し、EUでは増税をどのように行ってきたのかについてその経験を振り返り、紹介する。

気候行動の都市間協力を推進する「世界首長誓約」と日本

気候変動対策に積極的な自治体がネットワークを築き、意欲的な温室効果ガス削減目標を設定して、コミットメントを表明する「世界気候エネルギー首長誓約」。2008年にEUが前身の「首長誓約」を立ち上げて以来、現在では日本を含む132カ国、9,000以上の自治体が参加しているこの取り組みは、日本でも広がりを見せている。

日・EU間の科学・イノベーション・デジタル分野などでの協力強化に取り組む新任外交官

駐日EU代表部の科学技術部は昨年秋に新部長が着任、またポストが新設されるとともに、部署名が改称され、大きく体制が変わった。新たな「科学・イノベーション・デジタル・その他EU政策部」(SID)のラマナウスカス部長には改称の背景を、またクレイマー一等参事官には自身が担当する新ポストについて、それぞれ含めて話を聞いた。

大きな試練を乗り越えてきたユーロの20年

現在、EU28加盟国のうち19カ国、約3億4,000万人が使用し、世界第2位の流通量を誇る欧州単一通貨「ユーロ」。1999年1月1日に誕生し、当初11カ国で導入されたユーロの20年の軌跡について、エルカノ王立研究所(スペイン)シニアアナリストのミゲル・オテロ・イグレシアス氏が解説する。※本稿の内容は、筆者の見方・意見を反映したものであり、必ずしもEUや加盟国の見解を代表するものではありません。

市民の生活を変革するEUの新しい科学技術

最先端の科学技術研究に対して、積極的な支援を続けているEU。将来的にどの技術がどのように市民の生活を変え得るのか、考えられる負の影響はどのようなものか、また研究を進めるための適切な政策は何か――。これらの観点から、特定の技術に関して分析した報告書を随時発表しているのが、欧州議会にある科学技術選択評価委員会(STOA)だ。本稿では「電気自動車」「精密農業」「ゲノム編集」の3つの技術を例に、STOAによる分析を紹介する。

高校生がEUについて学ぶ出張授業「EUがあなたの学校にやってくる」

日本の若い世代にEUや欧州への理解を深めてもらう出張授業、「EUがあなたの学校にやってくる」。2018年11月15、16日の2日間で、駐日EU代表部と在日EU加盟国大使館から大使や外交官ら総勢50人が、全国23都道府県の62の高校(生徒数約2万4,500)を訪問した。本稿では一例として、國學院大學久我山中学高等学校(東京都)で行われた授業を紹介する。

域内外で進展するEUの移民・難民対策

欧州連合(EU)の対外国境管理と移民・難民問題は、ユンカー委員会が掲げた「10の優先課題」の一つ。特に2015年から2016年にかけて、欧州は戦後最大の難民危機に直面し、その規模と緊急性は従来の想定を大きく上回るものであり、EUは持続可能な解決を模索しながら、さまざまな措置を講じてきている。その中でも、5つの重要な最新の動きを紹介する。

グローバルに展開する日欧産業協力センターの役割

欧州連合(EU)と日本の間で行われる貿易と投資の不均衡を是正し、両者の経済関係をより緊密にしていくことを目指して設立された日欧産業協力センターは、2017年に30周年を迎えた。今や日・EUの枠組みにとどまらず、グローバルな視野に立って協力関係を展開する、幅広い当センターの役割を紹介する。本記事は、日本側・EU側を代表する2人の当センター事務局長による共同寄稿である。

EUの一般データ保護規則(GDPR)の運用開始

2018年5月25日、EUの一般データ保護規則(General Data Protection Regulation=GDPR)の運用が始まった。EU加盟国内の個人データを扱うEU域内外全ての企業などに適用されるGDPR。世界が注目する同規則について、その導入の背景や規則の要点、日本企業に及ぼす影響などについて概説する。なお、本稿は同規則への基本的理解の普及を目的としているため、実際面での正確な詳細情報は、文末のリンク先などEUの公式資料を参照されたい。

循環型経済に向けたEU初のプラスチック戦略

循環型経済への移行を進めるEU。その行政執行機関である欧州委員会は、2030年までにEU域内で使用される全てのプラスチック製の容器や包装材をリユースまたはリサイクル可能なものにし、使い捨てプラスチック製品を削減するなどの目標を盛り込んだ政策文書「プラスチック戦略」を採択した。

急激に変化しつつある世界に対応する「欧州社会権の柱」

EU市民が域内のどこにいても人間らしく生きる権利を守るための「欧州社会権の柱」が、昨年11月に採択された。「柱」が生まれる背景やその内容、またEUの社会政策を巡る半世紀の歴史を解説する。執筆は、田中俊郎慶應義塾大学名誉教授/ジャン・モネ・チェア・アド・ペルソナム。

欧州企業の日本進出を支援する「EU Green Gateway to Japan」

環境を重視した革新的な技術と実績を誇る欧州の先進的な中小企業が日本でビジネスチャンスを広げるために、EUが支援を行う「EU Green Gateway to Japan」プログラム。グリーンエネルギーや鉄道技術など、5つのセクターごとに、選りすぐりの企業からなる訪日団が続々とやってくる。